【尼崎市・兵庫県】障害福祉サービスの指定申請の流れ|申請先・指定日・提出期限

法人の準備が進み、物件も人の目当ても見えてきた。では、指定申請の書類はどこへ出すのでしょうか。

同じ兵庫県内であっても、県に出す場合と市に出す場合があります。しかも指定日と提出期限が県と市で違うので、取り違えると開所の予定が1か月まるごとずれてしまいます。

この記事では、尼崎市と兵庫県それぞれの申請先・指定日・締切と、事前相談から指定までの流れを並べて整理します。

この記事を書いている事務所

行政書士松井純子行政書士事務所

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目次

申請先は県か市か|尼崎市内なら尼崎市が指定します

障害福祉サービスを提供する事業者は、都道府県知事、または政令市・中核市の指定を受ける必要があります。この指定がなければ、利用者の介護給付費等を代理受領するしくみに乗れませんので、事業として成り立ちません。

兵庫県の手引きでは、指定申請書類の提出先は事業所所在地の県民局(健康福祉事務所)とされています。ただし、事業所の所在地が神戸市・姫路市・尼崎市・西宮市・明石市の場合は、各市が窓口です。

尼崎市の手引きにも、主たる事業所の所在地が尼崎市内にある場合は尼崎市が事業所の指定等を行うと書かれています。指定障害福祉サービス事業者や相談支援事業者のほか、移動支援・日中一時支援の事業者も対象です。

阪神地域でも提出先は分かれます。芦屋市なら阪神南県民センター芦屋健康福祉事務所、伊丹市・宝塚市・川西市・三田市・猪名川町なら阪神北県民局宝塚健康福祉事務所です。

なお、計画相談支援と障害児相談支援の指定は、所在地の市町が行います。放課後等デイサービスなどの障害児通所支援は、尼崎市では別の「てびき」が用意されています。

指定日と提出期限が、県と市で違います

同じ11月1日に開所したい場合でも、締切は同じではありません。

兵庫県(県民局)尼崎市
指定日原則 毎月1日と15日原則 毎月1日
書類の提出期限希望する指定日のおおよそ1か月半前まで(4月1日の指定のみ2か月前・1月末まで)事業開始希望日の前々月15日まで
審査の期間休日を除き30日程度(補正に要する期間は除く)約1か月(補正に要する期間は除く)
部数正1部・副1部を作成し、正1部を提出正副2部を作成し、副本は申請者が保管
提出のしかた事業所所在地の県民局へ直接窓口へ持参(予約制)

尼崎市で11月1日の指定を受けたいなら、書類の期限は9月15日です。1か月半前と前々月15日では、半月ほどのずれが出ます。

気をつけたいのは、この期限が「書類がそろった状態で出す期限」だという点です。審査の約1か月に、補正に要する期間は含まれていません。

なお兵庫県では、障害福祉サービスの指定に係る手数料は徴収していません。費用がかからないぶん、間に合わせるかどうかは段取りだけの問題になります。

事前相談が、実際のスタート地点です

尼崎市では、書類の提出前に事前相談を行います。訪問系サービスは事業開始希望日の2〜3か月前、日中活動系・居住系サービスは3〜5か月前頃から相談に来るよう案内されています。

相談も申請も、受付はすべて予約制です。電話で予約してから出向きます。相談から指定申請に至るまで、一般的に最低3か月程度は必要とされています。

窓口では、申請者と面談し、事業に関するヒアリングをしながら書類の内容を確認します。そのため、管理者になる予定の方など事業内容を理解している方が、相談期間中に最低1回は窓口へ行く必要があります。

手引きには、11月1日から事業を始めたい場合の流れが例として載っています。

時期すること
6月居住系サービスの場合、物件の確認等
7月初期相談(設備基準、サービス管理責任者の要件、消防との協議の経過確認等)〜申請書類の作成
8月訪問系サービスの初期相談(サービス提供責任者の要件確認等)〜申請書類の作成
9月15日までに申請書類一式を提出
10月審査
11月事業開始

受付は尼崎市役所 北館3階の法人指導課 障害事業所指定担当(電話 06-6489-6522)です。閉庁日を除く毎日、午前9時から午後4時まで(正午から午後1時の間を除く)と決まっています。

こうして逆算すると、開所したい月の半年前には動き始めることになります。障害福祉サービスの指定申請は、この事前相談の準備からお手伝いしています。

指定の要件は3つ|法人格・指定基準・適正な運営

指定は「サービスの種類ごと」「事業所ごと」に行われ、要件は次の3つです。

  • 法人格を有すること
  • 事業所の指定基準(人員・設備・運営)を満たすこと
  • 適正な運営が見込めること

これに加えて、申請者と管理者が暴力団員等でないこと、事業所の運営に暴力団等の支配を受けないこと、法第36条第3項の欠格事由に当たらないことも必要です。

法人格には例外と特例があります。療養介護と短期入所は病院・診療所に限って例外があり、就労継続支援A型は社会福祉法人以外の場合、専ら社会福祉事業を行う者であることが求められます(NPO法人・社団法人・財団法人には特例あり)。

定款の事業名が合っていないと、申請できません

見落としやすいのが定款です。指定を受けようとする事業は、定款に書かれていなければなりません。

兵庫県の手引きには記載例があり、障害福祉サービス事業なら「法に基づく障害福祉サービス事業」と書く形が示されています。あわせて、法律名まで入れると法改正のたびに定款の変更が必要になるため、法律名は必ずしも入れなくてよいとされています。

これから法人をつくる方は、定款の事業目的の書き方が最初の分かれ目になります。定款の案づくりから、法人設立と指定申請をまとめてご相談いただけます。なお、設立登記の申請そのものは司法書士の業務です。

提出書類の欄は38行|申請書・付表・参考様式・添付資料

尼崎市の「指定申請に必要な提出書類一覧」には、38行の書類が並びます。サービスの種類によって、必須(○)と必要に応じて提出(△)が分かれます。

主なものを挙げます。

  • 申請書(様式第1号)と、サービスごとの付表
  • 登記事項証明書、定款
  • 勤務形態一覧、組織体制図、経歴書、資格証や研修修了証の写し、実務経験証明書
  • 雇用契約書(労働条件通知書)の写し
  • 平面図、居室等面積一覧、設備・備品等一覧、事業所の外観と内観の写真
  • 消防署との協議状況がわかるもの(防火対象物使用開始届出書と消防用設備等検査済証の写し)
  • 運営規程、苦情解決措置の概要、誓約書
  • 事業計画書、収支予算書、賠償責任保険の加入証書の写し
  • 社会保険及び労働保険への加入状況に係る確認票、事業開始届

代理人が申請する場合は、委任状を添えます。制度としても、代理での申請は想定されています。

さらに指定申請とあわせて、報酬の区分や加算の体制を届け出る「介護給付費等算定に係る体制等に関する届出書」の提出も必要です。書類の多さそのものより、どの書類がどの基準の裏づけになっているかを押さえるほうが骨が折れます。38行の洗い出しと作成は、指定申請のサポートとしてお引き受けしています。

指定を受けたあとも、手続きは続きます

  • 届け出た内容に変更があったときは、変更があった日から10日以内に変更届(一部は事前の変更申請が必要)
  • 加算の届出は、月の15日以前なら翌月から、16日以降なら翌々月から算定
  • 事業を廃止・休止するときは、その日の1か月前までに届出
  • 指定の有効期間は6年。期間が終わるまでに更新の手続き

加算の届出が1日遅れると、算定の開始が1か月あとになります。指定を受けたあとは、こうした期限のほうが経営にひびいてきます。

行政書士に頼めること、ほかの専門家の領域

開業の準備は、ひとつの資格で全部そろうものではありません。

誰に何を
行政書士指定申請の書類一式の作成と提出、事前相談の準備、定款の案、法人設立の書類
司法書士法人の設立登記の申請
社会保険労務士雇用関係の助成金の申請、労働保険・社会保険の手続き
建築士用途変更や建築確認など、建物が法令に適合しているかの判断
所轄の消防署消防設備の協議

誰に何を頼むのかを最初に決めておくと、手戻りが出ません。逆に、行政書士に登記まで頼めると思っていた、社労士でないと助成金は出せなかった、といった取り違えは、開所の予定をまるごと遅らせます。

まとめ

  • 申請先は、尼崎市・神戸市・姫路市・西宮市・明石市なら各市、それ以外の兵庫県内は事業所所在地の県民局
  • 指定日は、兵庫県が毎月1日と15日、尼崎市は毎月1日
  • 書類の期限は、兵庫県が指定日のおおよそ1か月半前(4月1日指定は1月末)、尼崎市は前々月15日
  • 尼崎市の事前相談は、訪問系で2〜3か月前、日中活動系・居住系で3〜5か月前頃から。予約制で、相談から申請まで最低3か月程度
  • 要件は法人格・指定基準・適正な運営の3つ。定款に事業名がなければ申請できない
  • 提出書類の欄は38行。代理人が申請する場合は委任状を添える
  • 指定後も、変更届は10日以内、加算届は15日が分かれ目、有効期間は6年

尼崎市で障害福祉サービスの指定申請を考えている方へ

制度の全体像がつかめても、自分の事業がどの区分で、どの書類が必要で、いつ窓口へ行けばよいのかは、種別と物件によって変わります。そこを一緒に整理するところから始めましょう。

当事務所は尼崎市・西宮市を中心に、障害福祉サービスの指定申請と法人設立をお手伝いしています。開所したい月が決まっていれば、そこから逆算した予定表をつくってお渡しします。全国どこからでもオンラインでご相談いただけますので、まずはお問い合わせください。

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参考にした主な情報源

  • 兵庫県「障害福祉サービス事業 指定申請のてびき」令和8年4月(申請先、指定日、提出期限、定款の記載例、変更届・更新)
  • 尼崎市「指定障害福祉サービス事業者等 指定申請について(てびき)」令和4年版(指定の要件、事前相談の時期、新規申請の流れ、受付窓口)
  • 尼崎市「指定申請に必要な提出書類一覧」
  • 障害者総合支援法第36条第3項、第41条、第43条、第46条(e-Gov 法令検索)
松井純子

行政書士|西宮・尼崎の地域密着業務/全国オンライン対応

松井 純子

松井純子行政書士事務所(尼崎市)

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